樹木希林さん死去 「生きるも死ぬも、面白がらなきゃやってられない」生前、死生観を語る 【後編】
樹木さんは昨年、自身の死生観についてAERA編集部に赤裸々に語っていた。その貴重なロングインタビューを再録する。

*  *  *
「死ぬときぐらい好きにさせてよ」という、宝島社の広告コピー。あれは私とは違うの。私はふだんから好き勝手しているから。逆に広告の反響が大きくて、驚いたわ。世の中の人はみなさん、そんなに辛抱して暮らしているのかって。最初、話が来たときは顔の部分だけ合成するのかと思ったら、すごいセットを作るじゃない。本当に水に入ったのよ。宝島社も元気よねぇ。

 死体の役は全然平気。映画「わが母の記」でも棺桶に入ったけれど、ご遺体の鼻にはふつう脱脂綿が入っているじゃない。「だから入れて」って監督に言ったほど。映画「東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~」もがんと闘病して亡くなるお母さんの役で、私もそのころ既にがんになっていたけれど、役と自分の状況がオーバーラップしようがそれはそれ。別ものなの。

●好きなのはギャラ交渉

 私は(放射線治療で)薬はなにも飲んでいないの。で、よく人に聞かれるのよ。「夜は眠れますか?」って。「はい、よく寝ますよ」。「薬は?」「飲みませんよ」。食べる物も自由。お酒も控えていない。そうすると「じゃあ、あなたは一体なんなんですか?」って言うから「全身がんですよ」って。でもそれは事実なのよ。

 鳥取でホスピスをなさっている徳永進さんと谷川俊太郎さんとで、死をテーマに語る会が少し前にあったの。そこで話した知り合いのエピソードなんだけれど。その家の娘さんは海外生活が長い方なのよね。お父さんがいよいよとなったときに家族みんなで駆けつけた。で、「パパ!」「起きてよ!」ってみんなで必死に願うじゃない。心電図のモニターの波がツーツー、ツーーーって消えそうになると。でもって、そうすると何か聞こえるらしくて、ツーツーってまた波が戻るんですって。「あぁ良かった」ってホッとして。で、またツーーーってなると、「パパー!」「生きてぇ!」ってなる。ところが、「パパー!」って何回も繰り返しているうちに、だんだんみんなくたびれてきちゃったのね。で、何度目かにまたツーーーってなったときに、娘さんが「パパ!生きるのか、死ぬのか。どっちかにして!」って。
爆笑だったわね。死をテーマにした会場中が。でもわかるわよね、この気持ち? さらにこの話は続きがあって、そのあと火葬場で待つじゃない。お骨になるまで。部屋で待っていると、1時間くらいして係の人が報告にきた。そうしたらその娘さん、「みなさーん、いまパパが焼き上がりました」って。

 面白いわよねぇ、世の中って。「老後がどう」「死はどう」って、頭の中でこねくりまわす世界よりもはるかに大きくて。予想外の連続よね。楽しむのではなくて、面白がることよ。楽しむというのは客観的でしょう。中に入って面白がるの。面白がらなきゃ、やってけないもの、この世の中。

 で、なに? 仕事で一番好きな瞬間はどんなときかって? ギャラの交渉をしているときよ。「えー、あ……」って。女優本人に直接金額を言わないといけないもんだから、みんな困っちゃうの。面白いわよぉ(笑)。

(構成/編集部・石田かおる)
https://dot.asahi.com/aera/2018091600018.html?page=2

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明日は敬老の日です。私も老人ですから終活はしているつもりでしたが
日々の生活に追われて、いつ死んでもいいようになんて言いながら多分生きたいんでしょうね。
災害対策の為に時間を割かれてばかりなような気もします。

覚悟がありません。「死んだことがないからわからないのよ」そりゃそうだ、
あの世がどんなところかわからないから恐怖心もある。

だけど、人はいずれ死ぬんだし、あの世の事を考えながら生きるより、
現世を一生懸命、少しでも楽しいことをみつけながら生きようと思いました。
朝日系のアエラの記事だけど、このインタビュー記事は良かった。

準備も何もしないうちに、わけがわからないうちに亡くなってしまうのが、
自然災害の被害者です。
他人事ではなく、いつか自分もと考えるのは当たり前のように、
災害が多くなっています。

死が近くなっている年齢です。いつどんな死に目に会うかわかりません。
だからこそ毎日、毎日、大切に生きていくつもりです。

時々は息抜きしながら、辛いことでも笑って流せるように努力したいと思います。

昭和はまた遠くなりました。



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by kkagayaki2 | 2018-09-16 23:14 | テレビ 映画 | Trackback | Comments(0)

5年前に全身のがんであることを公表しながらも多くの映画、ドラマで活躍していた俳優の樹木希林きき・きりん/本名は内田啓子)さんが9月15日、都内の自宅で亡くなっていたことわかった。享年75歳。夫はロックミュージシャンの内田裕也さん(78)で、長女は内田也哉子(42)さん、その夫は俳優の本木雅弘(52)さん。

 樹木さんは8月13日に左大腿(だいたい)骨を骨折し入院したが、最期は家族に看取られながら自宅で息を引き取ったという。

 樹木さんは昨年、自身の死生観についてAERA編集部に語っていた。その貴重なロングインタビューを再録する。

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 アエラの取材依頼に当初は丁重な断りの電話があった。だが「こういう取材は今回きり」の条件で、樹木さんは「なんでも聞いていい」と重い扉を開いてくれた。

「老い」とか「死」とか、そういうテーマの取材依頼がたくさんきて、困っちゃうのよ。何も話すことなんてないんだから。「死をどう思いますか」なんて聞かれたって、死んだことないからわからないのよ。ひとつ(取材を)受けるとキリがなくなるでしょ。だから全部お断りしているんです。映画の宣伝のときは仕方ないけど。

 私がこういう取材を受けるメリットはどこにあるの? あなた方のメリットはわかるの。えっ、私の話で救われる人がいるって? それは依存症というものよ、あなた。自分で考えてよ。

 死はいつか来るものではなく、いつでも来るものなの、私の場合。全身がんですから。だから仕事も先の約束はしない。せいぜい1年以内。仕事の交渉は留守電とファクスで全部自分でしている。この間も「2年契約で」なんて話が来たんだけれど「とんでもない。よしてください」って言ったの。「そのほうがおカネ的にもいいでしょう?」って先方は言うんだけれど、「2年先(の命)なんて保証できない。持たせようと思うほうが苦しいから勘弁してください」って言ったわ。
●手土産、謝礼は不要

 ところがさ、以前聞いてびっくりした。聖路加(国際病院)の日野原さんは10年先まで計画が入ってるっていうじゃない。いま100歳過ぎていらっしゃるでしょ。あなた、そういう方を取材したほうが絶対いいわよ。私なんかより。

「(取材にくるとき)手土産は絶対に持ってこないで」って言ったけれど、それも毎回必死よ。「くれないで」って。だってお菓子を持ってこられたら、包装紙を開いて、箱を開けて、それをまた畳んで資源ごみに出してって。すごく手間じゃない。私は自分が食べたいケーキがあったら買いに行って、「箱はいりません」ってティッシュに包んで帰るの。映画会社が「ポスター、送ります」なんて言ってくることもあるけど、それも「送らないでください」って。切ってメモ帳にするの大変でしょう。

 あ、それから今回の取材の謝礼もいらないから。こう言っちゃ申し訳ないけれど、大した金額でないでしょう。私は大家の収入があるから。ファクスがもったいないのよ。A4の用紙にたった1行で、余白ばかりの通知が2枚送られてくる。お宅の会社と銀行の2カ所から。「振り込みました」「振り込まれました」って。紙とインクリボンを消耗するじゃない。ときどきファクスを7枚も8枚も送ってくる人もいるけど、「すみません。今度送るときは表紙はいりませんから。A4、1枚にまとめてください」って言うの。インクリボンをむだに使って、取り換えるのは億劫じゃない。

●いつ逝ってもいい準備

 病気をしてから、いつ逝ってもいいように、自分の周りを身軽にしておきたいという思いが強くなったのはあるわね。朝はひとしきり掃除することから始まる。ぐちゃぐちゃしているのを見るのが好きでないの。でも、ものがなければ簡単よ。
 女優だけれど、靴は5足しか持っていない。雨用の長靴と山登り用のスニーカー。それに黒と茶と赤の革靴。化粧品もリップクリームだけ。顔には何もつけない。シャンプーもしないわね。仕事で色々つけられてベタベタになったときは床屋さんに行く。手早いから好きなのね。

 いま着ている上着の背中が縦に切れているのは太っちゃったから。切ったの。端をまつろうと思ったけど、さっき人が来てできなかったのね。服もボロボロになるまで着てお終いにする。

(構成/編集部・石田かおる)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180916-00000017-sasahi-ent&p=2

続く



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by kkagayaki2 | 2018-09-16 22:51 | テレビ 映画

ちらっと青空

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顔、動物の顔に見えます。

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首をにゆーっと伸ばして何を見てるのかな?

今日も家事、片付けに忙しい1日になります。



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by kkagayaki2 | 2018-09-16 11:42 | 自然の風景