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阪神大震災を経験された方の記事

友人が仮設住宅で暮らしております。気を使いつつメールをしておりました。(それも数カ月に一度ぐらい)こちらは遊び半分ではなく、「箱根駅伝予選会」を頑張りを貰う為に、見に行きました。
その写真を(勿論説明入りで)送ったところ、それから音信普通になりました。

説明が足りなかったかもしれません。どうしたものかと考えていたら、新年を迎えました。

昨日、ツィッターでこの記事を目にしました。
震災を経験された方の記事には納得がいきました。

忘れないようにここに貼り付けておきます。
(私自身は忘れてはいませんが)
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2011-03-18

東北関東大震災で義心を感じる人へ 持続不可能な感情と継続可能なシステムについて110

思考, トピックス
 突然ですが、ほんの少しだけ私語りを。 
 
今から16年前の1995年1月17日、私は阪神淡路大震災を経験しました。
 
 当時の我が家は尼崎市にあり、最も損壊の大きかった地域からはやや遠かったのですが、それでも家は半壊しライフラインは完全に寸断されました。最も復旧が早かった電気でも数日、遅かった水道・ガスは数ヶ月間停止したままでした。
 
 学校に行くために自転車で訪れた神戸の街は散々な様子で、倒れるところを想像したこともない高速道路が横転し、ビルが横倒しになる。当然のごとく交通網は完全に寸断され、大阪-神戸間を結んでいた阪急・JR・阪神は全て不通となりました。また、当時最寄り駅であった阪急伊丹駅駅舎のタミータウン(当時・現在は阪急伊丹リータ)は完全に壊滅し、目にしたときはショックで目眩がしたものです。
 
 その交通網なのですが、これが復旧して開通するまでどれくらいの期間が掛かったか、覚えてる人はいるでしょうか。いきなり答えをいってしまいますと、阪急・JR・阪神が大阪-神戸間で全線復旧したのは震災同年の6月でした。つまり震災から半年間、復旧に期間が掛かったのです。また、完全に壊滅した伊丹駅の駅舎が復旧してリータができるまではどれくらいかというと、リータ再建が1998年11月ですので、4年弱掛かったのでした。鉄道の路線、駅一つがこうです。かなりの時間が掛かったことが解ります。
 
 もうひとつ、阪神淡路大震災では仮設住宅というものが有名になりました。被災地の建物の多くが木造建築であり、震災後の火災で家が多く焼けてしまったためです。この仮設住宅には最大で46,000世帯以上が生活していましたが、全員が仮設住宅から退去するまで約5年が掛かったと言います。5年間、自分の家がない人が居たのです。
 
さて、私語りをして何が言いたいか。それは、潰れた街が復旧するまでには多くの時間が掛かる、ということです。また労力も当然掛かります。建物やインフラは種を植えて水を蒔いておけば勝手に生えてくるようなものではありません。誰かが手を動かして、数年の時を掛けて復旧し、元通り以上にするのです。今、神戸の街に震災の爪痕を感じることは難しいと思います。それくらい、当時の大人たちが長い期間 頑張ってくれたのだということです。
 
 翻って、今回の東北関東大震災(東北地方太平洋沖地震)。震源地が太平洋沖だったことによって津波の被害が大変大きく発生しました。多くのものが一瞬にして失われ、多くの人が一瞬にして亡くなられた。発電所を失ったことで電気が足らず、製油所を失ったことで一時的にガソリンも不足しています*1。本当に深刻な事態です。
 
 首都圏も、交通網が大きく乱れるなどの軽いパニックを起こしています。そして軽いパニックを起こす程度の刺激があったことで、地震に対する視線が向けられています。私が今回話題にしたいと思っているのは、この部分です。
 
 善意、悪意、興奮、興味、同調、同情……どのような感情であれ、人間の感情というのはそれほど長く維持することはできません。おそらくは今の感情(東北地方に対する支援の気持ち)は持って2ヶ月といったところでしょうか。阪神淡路大震災の折には、テレビショーの話題が大震災からオウム事件に再度シフトするまでが、それくらいの期間だったようです。そしてそのシフトと共に、被災地以外の人の関心は薄れて行ったようです。
 
 忘れるというのは決してネガティブな意味合いだけではありません。人間はそれほど多くのことを考えることはできませんし、たくさんの悲しい出来事や記憶で頭を一杯にしてしまうと、心がダメになってしまいます。どんどん忘れても良いと思います。ただ、先ほど書いた通り、大震災のような大型の天災から地域が復興するにはかなりの時間と労力が掛かるということは、忘れないでいて欲しいのです。 

 憶測ですが、早ければ来週にでもテレビ・新聞といったメディアは東北関東大震災のことをショーとして消費し始めるようになるでしょう。そして数ヶ月後にはメディアから震災の情報は消えると思われます。ただ、消えたとしても、裏ではどこかで復旧作業に時間と労力を費やしている人、怪我や病で苦しむ人は居なくはならないのです。これを忘れないでいて欲しい。
 
 何故そのようなことを言うかというと、当面近いところでふたつの懸念があるからです。
 ひとつは、この先半年ないしは一年程度、電気が大幅に不足し続けるであろうことが予測されるということ。
 
 今は関東の人はやや興奮状態にあり、若い世代を中心にしてみんなで節電しようという風潮があります。これが、メディアが震災を扱わなくなり、原発の事故の様子を報じなくなればどうなるでしょう。憶測にしか過ぎませんが、「どうしてこんな不便な思いをしなければならないのか」といった不満の方が前に出てくるようになると思うのです。今、憶測と言いましたが、そちらのほうに世論は振れるだろうと私はほぼ確信をしています。夏場になり大震災が有ったことも忘れ気味になった頃、暑くて仕方がないのに冷房が使えなかったらどう思うでしょう? 冷たいドリンクも温度規制が入って温くなるやも知れません。それに、耐えられますか? おそらく、耐えられないでしょう。私もつらいと思う。
  
 もうひとつは、血液がしばらく不足するであろうことが予測されるということ。
輸血用血液には有効期限というものがあります。通常の献血で進呈できる血液というのは、一ヶ月も持ちません。私は門外漢なので確定情報として出せませんが、通常の血液で確か3週間程度だったと思います。血小板で4日程度と、かなり短くなっています。今、献血に行く人はたくさん居て、素晴らしいことに供給が足りています(参照)が、その血液も一ヶ月後には無くなってしまいます。ですが、怪我人・病人をそれまでに全員治しきるということは、不可能です。街の復興に時間がかかるように、人が治癒するのにも時間が掛かります。今後しばらくは、血液が足りなくなる事態も発生しえます。
 
 先ほど忘れると言いましたが、善意や同情なども、忘れてしまうものです。感情は常に持続不可能なものです。やがては不満の方が強くなる時が来ます。そうなったときに、少し思い出して欲しいのです。許容する感覚を。そして、気が向いたら献血や、必要なボランティアをすると良いと思うのです。
 
 その為には、持続不可能な感情を継続可能なシステムにしてしまうのが良いでしょう。もし本当に人を助けたいなと思うのでしたら、リマインドシステムを使うことを提案したいと思います。
 手元に携帯電話はありますか? iPhoneでもガラケーでも、予定機能はあるでしょう。そこにポチっと「献血チェック」や「できることを10分間考えてみる」「震災から◯ヶ月」「節電をTwitterで訴えよう」「思いやりの気持ちを思い出す」「500円だけ募金する」などの項目を足してみるだけ。簡単ですね。普段からRemember The Milkのようなアプリケーションを使ってる人ならそちらに登録しても良いかも知れません。これだけで「今持っている興奮」を「実際に起こすべき継続アクション」に変えられます。いかがでしょうか。簡単でしょう?*2


 私は、人助けは趣味でやるようなことだと考えています。
 趣味なので、自分自身の生活を脅かすほどに傾倒してはならないですし、楽しんでやるように仕向けるのが良いでしょう。自分のことすらままならない人が他人を救うなどできませんし、楽しくないことは継続することもできません。それは結果的に功利的ではないことです。自己犠牲は尊い精神ですが、これもあまりやるべきではない。犠牲という言葉にはアルコールのようなものが含まれていて、簡単に酔うことができる上に正常な判断を無くしてしまいがちです。今の日本で、自己犠牲をしなければ人を助けられないような状況は、あまり無いと思うのです。
 
 ですので、上記のようにリマインドしたとして、楽しくない・自分の生活に影響を及ぼすようであれば、それはやらないほうが良いかも知れません。あくまでも、継続的に効率的に人助けをすることで功利的になる。私はそう考えています。
 今回の大震災で天災を身近に感じ、人助けの気持ちを持った人へ。その気持ちを大事に思うのであれば、気持ちを最大限に活かせるように考えてみませんか。

http://d.hatena.ne.jp/Asmodeus-DB/20110318/p1

以下、コメントも参考の為に

masa 2011/03/20 02:24
とてもいいエントリですね。

感情は持続しないから、それをシステムで考えましょう。
そして、それは感情を呼び戻すシステム…、そう読みました。
一見冷たいシステムで、手軽に簡単に忘れないようにする、素晴らしい発想だと思います。

このリマインドシステム、人と共有できればもっと拡がるように感じました。
やっぱり必要なのは、手軽で簡単なシステム…
携帯電話などで、なにかいいアイディアないかなぁ

はと 2011/03/20 04:11
阪神淡路の時とは異なり、以前の町を復興するとまたいつか津波にやられる、という点が今回は大きく異なると専門家の人がよく言っていますね。
違う場所、高台に再建となるとさらに時間がかかってくるのでしょうね。
でも、今後の事を考えると同じ所に再建することは避けたいものですが、しかし時間が…と難しいですね。
大急ぎで同じ事を繰り返す事にはならないように考えたいものです。

やかん 2011/03/20 05:53
テレビ番組が1週間でほとんど元に戻りました。エントリに感銘を受けました。趣味とは多少ニュアンスが違いますが、私はすべての善は偽善から始まると思っています。自己をまずは満足させる行為で良いと思っています。「偽善者!」と女の子が男の子のほほを叩くシーンがあります。なんで?と思ってしまいます。偽善でもその男の子は、善につながる行動をしたのですから。

NZM 2011/03/20 06:28
わたし、伊丹に住んでいます。
伊丹駅は1階が完全につぶれましたよね。
2階が1階になっていた。
わたしも震災直後の神戸へ物資届けに行ったりして惨状を目の当たりにしたけど…本当に…ショックでした。
忘れられません。

阪神淡路大震災を体験した人が声上げてかないとって思います。

baliho67 2011/03/20 08:07
スケジュールに毎月11日を東北地震寄付と防災用品確認と登録しました。意識を持続させるシステムを考えたいと思います。

RINN 2011/03/20 11:07
今回の震災は、ありとあらゆる点で阪神淡路大震災と大きく違ってる。だから、単純に『復興』と言っても『ゼロからのスタート』ではなく『何をリセットするのか』を先に決めなければならない。特に津波で被害を受けた地域の再建には、被災者の不動産や財産でも、大きな問題点が山積みとなる。

俺は何かの専門家でもないし、個人で出来る事なんてたかが知れてることは、阪神淡路大震災で身を持って知ってる。

ただ、阪神淡路大震災を経験した者の一人として出来る事、震災の記憶を忘れない。メディアが平常に戻って、震災の事や被災地の事を『過去の事』としてしまっても、被災地と関わり続ける事が大事。

今、東京に住む者としては、福島第一原発で作業してはる方々を最後まで信じ続ける。避難されてきた原発周辺住民の方々のフォローも首都圏で暮らす者の義務やと考えてる。

クメ 2011/03/20 11:46
こんにちは。記事大変参考になりました。

毎月11日にこのエントリーを読めるよう、カレンダーのリマインダに登録。

続けるために。

み 2011/03/20 11:50
はじめまして。
私も、阪神大震災経験者です。
当時は灘区に住んでいて、数時間生き埋めになりました。
今でも地震が来ると、震えがきます。

その後も神戸近辺に住んでいましたが、半年で電車が復旧したのは、体感的には早かったです。

仮設住宅は、何回も抽選がおこなわれましたっけ。
移りたくても移れず、という人も沢山いました。
私が気にしているのは、震災後しばらく経ってからの「孤独死・自殺」です。
外面には出てこない部分でもケアも大事だと思います。

物資が潤って、建物もできて、人も戻ってきて。
でも、まだ助けが必要な人がいるんだ、とつくづく感じました。

s 2011/03/20 14:18
ホワイトデーを災害者支援という愛の日に組み替えたら、完全にメディアと商業も組み込んだ持続可能なシステムになるんじゃないでしょうか

miyokokawaai 2011/03/20 17:51
こんにちは、江崎さんがこちらを紹介されていたので
訪問しました。
続かないことを続けていくために、冷静に行動を続けて
いくこと、本当に大事ですね。

私からも微力ながら紹介させてください。
stinky 2011/03/20 22:51
感情は持続しない

今、被災地で『見ず知らずの方がおにぎりを持ってきてくれました』と涙を流し感謝している方も
いつか忘れてしまうんですね

阪神淡路大震災に遭われた方も、
あの時助けてくれた方のことなどもぅすっかり忘れてしまっているんですね

なんだか悲しいですが
人間は忘れる生き物って言いますし、仕方ないことなんだな

人助けは自分を犠牲にしてはダメだと思います
例えば、健康でない人の献血(できないと思いますが)、お金のない人の募金
助けられた方は「申し訳ない」と思うでしょう
助けられた方が素直に「ありがとう」と受け取れるのは
自分を犠牲にしていない人助けだと思います

寒い日は暖房をつけます
でも、人のいない部屋の電気を消すなど無駄な電気を使わないようにします
自分の光熱費も助かりますし、これくらいなら続けられるかもしれません
たったそれだけじゃ何の助けにもならないかもしれませんがね(笑)

t_arima 2011/03/21 11:23
すばらしいエントリー有り難うございます。
今まで自分の中で、もやもやしていた部分をすっきり晴らしてくれました。

人間って本当に忘れっぽい(自分を筆頭にw)。だからこそ「持続不可能な感情を継続可能なシステムに」する事がすごく大事だと思います。

「まず出来る事から」ということで、とりあえず、自分は今までの自分のツイートまとめ、そして半年後の9月11日にもう一度震災を思い出せるようカレンダにリマインドしておきました。

Mr.noone special 2011/03/21 22:24
大変良い示唆をいただきました。ありがとうございます。
いくつかの点はリマインダーに登録しました。
また、震災に関する記事からトラックバックさせて
いただきました。

chie_miko 2011/03/21 22:38
初めて書き込みさせていただきます。パリ在住26年の者です。興味深い記事だったので、私のブログにリンクさせていただきました。事後報告になってしまってすみません。
通りすがり 2011/03/23 16:49
ここに書き込んでる連中は、「防災の日」というものがあることすら知らないようだ。

あたかも「俺、すげーこと思いついた」と書いたんだろうが、先人たちはもっと多くの苦しいことを乗り越えてきている。

歴史ってのは年号覚えればいいってもんじゃない。
過去の過ちを繰り返さないために学ぶんだ。

9/11や3/11をリマインダーに入れたところで何も変わらない。
ぜひ今年の防災の日に地元の防災訓練に参加してほしい。
それで将来救える命もあるはずだ。

匿名希望 2011/03/31 17:46
喉もと過ぎれば熱さを忘れる・・・・。日本人に一番いけないところです。

Asmodeus-DB 2011/04/06 01:28
>通りすがりさん
みなさん「防災の日」はご存知でしょう。
もしくは知らなかったとしても、今回の件がきっかけで知ることが出来たのであれば、それで良いんじゃないでしょうか。

先人達が得た経験はそれ自体素晴らしいものですが、なかなかどうして、それを自分たちの感覚に組み込むことは難しいことだと思います。まさに、知識があっても経験が付いてこないのでしょう。
今回は、首都圏のみならず、全日本的にインパクトのあるできごとでした。これを忘れないよう、経験とすることは、無駄ではないと思いますが、どうでしょう。

もちろん、過去から学ぶことは大切だと思いますし、防災訓練に参加することも大事ですね。
しま 2011/04/11 22:49
初めまして。今日で震災1か月…こちらの記事は自分にとって、良い気づきになりました。ありがとうございます。
自分のブログにリンクさせていただきます。

しま 2011/04/11 22:49
初めまして。今日で震災1か月…こちらの記事は自分にとって、良い気づきになりました。ありがとうございます。
自分のブログにリンクさせていただきます。
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写真が制限されてしまっているようなので、アットランダムな記事のブログになりそうです。
年末から風邪引きで未だ完治しないので、何となくのんびり、のんびりですが、一月ももう半分ですね。月日の経つのは本当に早いものです。しなければならないことが山積みでも、少しづつ片付け、いろんなことも乗り越えて行きたい。昨年は結構乗り越えました。
以前のようにコメントはなくても、こんなブログでも、更新しなくてもアクセスしてくれるひとがいる。
頑張らねばと思います。

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by kkagayaki2 | 2013-01-14 11:22 | 東日本大震災 | Trackback